2010年04月07日

量刑の問題

以前に死刑の議論をしたときに量刑の問題は難しいといって意図的に避けた。今でも感覚は変わらない。
中国で日本人が死刑になり、立て続けに4人の日本人の死刑が執行されるという。いま話題の中心に上がっているのは、薬物犯罪で死刑を執行される死刑囚についてだ。他の人がどういう犯罪で死刑になるのかは知らない。

率直に言って薬物犯罪の最高刑が死刑であるのは重すぎるように感じている。これは、殺人もしくは国家叛逆行為が伴わないと死刑が適用されない国で育ったから、自分の国の制度を基準にしてしまっているからだと思う。
確かに薬物犯罪は重要だ。特に流通部分に関わった場合の社会的影響は大きい。反社会組織の資金源となることで彼らの活動をサポートすることになるし、薬物により人生を狂わせてしまう人(自分から狂わせる人もいれば、搦め手で狂わされる人もいる)も多数生むことになるだろう。

だから尺度によっては殺意を持って人を殺した罪よりも反社会的という主張も成立するとは思う。
とはいえ、薬物犯罪の最高刑を死刑とする中国、インドネシア、シンガポール、スリランカ、タイ、バングラディッシュ、マレーシアの制度が正しいとも思わない。
やっぱり量刑の議論は難しい。結局、順序付けすら感覚の問題で、更に線引きに至ってはどうにも議論のしようがないと思う。

(中国における日本人の死刑執行については量刑の妥当性以外にも多数議論すべき点はあるけど、ここでは取り扱わない)
posted by naotok at 22:42| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中国やアジア諸国では、かつて西欧列強にアヘンを売りつけられ暴利をむさぼられたうえに国民を薬で疲弊させられた挙げ句、それを禁止しようとしたらさらに戦争まで仕掛けられて(アヘン戦争他)領土まで奪われた、という歴史があります。その意味では、国家叛逆罪に限りなく近いのかもしれません。

他方で、この件は対岸の火事ともいえず、日本でイギリス人やロシア人が(何人でもいいですが)死刑に値する殺人を犯した場合、日本は死刑を執行することができるでしょうか。当然、死刑が正しい制度と思わない彼の国からは抗議が来るでしょう。
という外交上のリスクを死刑が含んでいるというのも事実です。
Posted by qog at 2010年04月13日 03:08
うーん、その通りですね。
別に外交と関係なくても執行されない確定囚が3桁いる現状では、外国人の死刑執行は外交問題化する可能性はあるでしょう。
Posted by naotok at 2010年04月13日 23:47
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