2009年09月11日

八ツ場(やんば)ダム中止の皮算用の嘘

意外にも八ツ場(やんば)ダムの工事中止に対してメディアによるネガティブキャンペーンが張られている。政権交代がなれば民主党に対するメディアのネガキャンは終わるものと思っていたので意外だ。

気が付いた範囲で簡単に反論できるものだけだが、指摘して反論しておきたい。
なお、私は完全に素人で、八ツ場(やんば)ダム自体の必要性などについては詳しくない。よって、以下はあくまで形式的な間違い、というよりは意図的な誤誘導を指摘するものに過ぎず、八ツ場(やんば)ダム自体を評価するものではない。


1.地方自治体の返還請求があるので、中止したほうが国の負担は大きくなって損だ。

国民がノーと言ったのを受けての政策転換に対して返還請求が有効なのか、真っ当なのか議論があるところだと思う。
しかし、仮に変換されて国庫の負担が増加したところで、その分だけ地方自治体の財政が潤って、国民生活にフィードバックされるなら何の問題もない。
それより、オリンピック誘致だとか都知事の無駄な外遊に費やした経費を返せといいたいが、これは蛇足だ。


2.工事業者の生活はどうなるんだ。

現地の工事業者など、生活が工事に大きく依存している人たち、それも現場にいる末端の人たちが政権交代の被害者であるかのようにメディアがもてはやしている。
まあ、なんとなくそういう話を聞いていると同情の念がわかなくもないが、でも仕方ない。予算の振り向け先を変えれば、元のとこには金が流れなくなり、新しいところに金が流れる。それをためらえば硬直する。
現場の人たちは自分と契約関係のある人たち(多くの場合は会社だろう)に対して、契約を履行するように求めればいい。国との契約関係がある人は、国に対して契約の履行を求めればいい。もちろん、いずれも契約の範囲でだ。

公共事業よりもセーフティネットや子育てに政策として予算を振り向けるというのが正しい方向性だと考えるのであれば、一時的に工事業者の方々の仕事がなくなるのは何の問題もないとみなすべきだ。
今回仕事を失う人は新しい仕事を求めてたくましく生きていって欲しい。


3.中止の後の片付けにもコストがかかるから、ダムは作っちゃった方がいい。

現在の計画では当初の計画の倍のコストがかかることになっている。今後も現在の計画の額で完成する保証はない。
静岡空港の例に見られるように、官僚は無責任主義よろしく見通しの数字を粉飾する。それも少しじゃなくて、都合がよくなるまでとことん粉飾する。
新政権による精査は必要だろうが、片付けコストの説得力は弱い。


4.今までたくさん使っちゃったから、ダムは作っちゃった方がいい。

判断をするときに重要なのは、これまでの経緯を受け入れて、冷徹に今後を見通すことだ。これまでの負けを取り戻すような意図で今後の行動を決定するのは合理性がない。
ちなみに、こういう類の意見を持つ人は投資には向かない。
posted by naotok at 23:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月08日

videonews.comがすごい

小沢代表時代の定例記者会見で必ずいの一番に「ビデオニュースの神保です」といって質問していた神保さんのvideonews.comがすごい。

まだコンテンツの全貌を把握したわけじゃないけど、マル激トーク・オン・ディマンドという週イチの番組の出来がとにかくすごい。
1本目で時事ニュースの掘り下げに1時間くらいかけたあと、2本立て2時間くらいで一つのテーマについて最先端の論者を呼んでディープに解説する。
最近の番組で特に気に入ったのは以下の二つ。会員ならバックナンバーはいつでも見られる。

最高裁国民審査を審査する
http://www.videonews.com/charged/on-demand/431440/001205.php
高速道路無料化のすべての疑問に答えます
http://www.videonews.com/charged/on-demand/431440/001223.php

これで月の会費がたったの500円!
小額なので気軽に試せるし、新進気鋭のインターネットメディアを支える意味でもぜひお勧めします。

videonews.com
http://www.videonews.com/
マル激トーク・オン・ディマンド
http://www.videonews.com/charged/on-demand/index.php

当面は東京新聞+videonews.comでいきます。これでも日経1紙より安い。
posted by naotok at 01:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 政治話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月02日

メディアに注意

さて、無事に民主党が勝利を収め、いよいよ政権交代が実現することとなった。
選挙直前には報道が民主党よりに立ち位置を修正し始めていたので、選挙が済んで結果が確定すれば民主党に対するメディアのネガティブキャンペーンは落ち着くものと思っていた。
現にNHKの夜9時のニュースでは民主党のキーマンを呼んで政策についてかなり自由に話させている。
ところが、一部のニュース番組では民主党の分裂を期待するようなコメントの誘導なども行われているらしい。面白いニュースが欲しいだけなのか何なのか意図は分からない。

民主党の政策は官僚だけじゃなく、既存マスメディアにも厳しい改革を含んでいる。
今回の選挙で自民党のCMはテレビ、新聞、インターネットを問わず相当の料が流れていた。広告団体に相当のお金を落としているはずだ。
今後、メディアはそれぞれの立ち位置を探っていくことになるのだろうが、以前として自民党寄りもしくはアンチ民主党のスタンスを取るメディアも出てくるだろう。

メディアの政治報道にも注意を払う必要がある。

(9月2日夜追記) 特に産経新聞に注意!
posted by naotok at 00:51| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月29日

「特に意見のない方は投票しなくても構いません」

タイトルは衆議院選挙のことではない。最高裁裁判官国民審査の話だ。
今日、期日前投票に行ってきたのだが、国民審査の投票用紙を渡されるときに
「辞めさせるべきと思う裁判官のところに×を書いてください」
といわれた後で
「特に何もなければ何も書かなくて構いません」
と言われた。

これはフェアじゃない。
現行制度の下では衆議院選挙の投票するために来る人がほとんどだと思うが、国民審査への関心は低い。
国民審査が衆議院選挙と別の日に行われるのであればこの投票方法でもいい。
せめて別紙の投票整理券があり、独立した受付があり、個人の意思で投票せずに帰る選択肢があると分かりやすく提示する必要がある。
これなら国民審査に投票するつもりの人が投票し、よく分からない人は気軽に棄権できるからだ。
今日の投票所では衆議院比例区の投票用紙と国民審査の投票用紙を一緒に渡されて、いかにも投票しないと帰れない雰囲気があった。あれじゃ、帰るために白紙投票してしまう人は多いはずだ。

制度をよく知らずに「分からないから空欄」の一票と「よく調べて空欄」の一票と「よく調べて×印」の一票が同じに扱われるのは仕方ないが、公平な立場にあるべき選挙管理委員が国民審査に関心のない人を白紙投票に誘導しているのだ。

やはり本来は最高裁裁判官として適任であると思うものに○を付けさせるべきだ。そうじゃない現行制度の下では
「最高裁裁判官に関して特に意見のない方は投票しなくても構いません」
と伝えるべきだ。

このようにして国民審査に関心のある人だけが国民審査に投票するようになったらきっと大変なことが起きる。投票率は激減し、毎回、審査対象の半数くらいは罷免されるだろう。
最高裁にシビリアンコントロールによる緊張感が生まれることは間違いない。今のように国策裁判といわれる検察擁護、政府擁護の判決はおいそれと出せなくなり、影響は下級審にもすぐに浸透するだろう。
これは取り調べ全録画と並ぶ司法改革の目玉となりうる。
ぜひ実現して欲しい。
posted by naotok at 16:40| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月28日

あなたはまだ検察が正義だと思っていますか?

三井環氏の「検察「裏ガネ作り」」を読んだ。
なんというか、怒りと諦めの入り混じるやり切れない読後感に襲われている。



三井環氏は当初は私怨から検察の調査活動費問題を内部告発しようとした。ところが、テレビの実名インタビューを収録する日に微罪で逮捕された。どれくらい微罪かというと詳しくは本を見てもらうのがいいのだけど、ここではまあ「立ちションベン」程度だと思ってもらえばいいだろう。
この逮捕から保釈までの約1年の経緯と、検察の公金横領事件および隠蔽について書かれた本だ。

恥ずかしながら、私はこの事件について最近まで知らなかった。去年まで週刊朝日などの雑誌はほとんど見なかった(新聞と経済誌で十分と思っていた)し、新聞でも社会面はざっと見出しを見る程度なので目に付かなかったのだと思う。
しかし、事は全国の検察で行われた組織犯罪を内部者が実名告発しているのだ。1面トップくらいは飾ってもよかったはずだ。

三井氏が起訴された事件については平成20年8月に最高裁で上告棄却され、三井氏の実刑が確定し、現在服役中である。
検察の組織犯罪についてはろくに捜査もされず、森山法務相(当時)の答弁にも守られ、歴代の検事長たちは安泰のご様子だ。
平成20年の第169回国会で鈴木宗男議員が5回にわたり検察の調査活動費について質問趣意書を提出している。「だから問題ないって言ってるんだよ、うるさいなあ」と繰り返すばかりに読める役人の書いた答弁(でも内閣の責任で回答されている)を見るとさらに腹が立ち、自民党の政権担当能力のなさに呆れてしまう。
麻生さん、自民党政権は官僚を使いこなせてないですよ?

この本を読み、この事件を知ると、「検察は正義」とか「裁判所は公正中立だ」というよくテレビで評論家が口にする素朴な価値観(そして広く大衆に刷り込まれている価値観)は、ただの世間知らずの世迷言であることが分かる。

民主党政権になったら司法改革は進むのだろうか。
小泉政権以降に頻発したずさんな国策捜査は改められるのだろうか。
正義にもとるいい加減な仕事をした検察庁の皆さんをきっちりと咎められるのだろうか。

たくさん期待してしまう。
期待しすぎはダメだと自分に言い聞かせてはいるのだけど。

今回、残念ながら三井氏の上告を棄却した裁判官は国民審査の対象になっていないので×を付けることはできない。
衆議院選とセットではなく、3年ごとに定期的に行われる参議院選とセットにして、さらに最高裁の全ての裁判官を国民審査の対象にすべきだと思う。

ただ、不十分とはいえ衆院選と国民審査の一票を責任を持って行使したいと思う。

<参考URL>
http://ja.wikipedia.org/wiki/三井環
第169回国会 質問の一覧
三井環ホームページ
驚愕!「検察組織」マル秘錬金術。
posted by naotok at 00:54| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月25日

最高裁裁判官国民審査の投票の仕方

来る8月30日に衆議院選挙と同時に最高裁裁判官国民審査が行われる。
衆議院選挙の陰に隠れて影が薄くなりがちだけど、これも司法のガバナンス(シビリアンコントロール)の観点で重要な行事だ。

この国民審査において、最低の行動は判断せずに白票を投じることだ。白票は無効票ではなく、「いずれの裁判官も適切である」と承認した意味になってしまう。
国民審査広報を読むといった最低限の情報収集をして判断する時間がないなら、国民審査の投票は棄権した方がマシだ。もしくは、国民審査制度の不備を批判する意味を込めて、全ての裁判官に×を付けるのがよいと思う。

副島氏は、竹崎博允氏、那須弘平氏、近藤崇晴氏、竹内行夫氏の4人に×を着けることを推奨している。

「1060」 来たる8月30日の衆院選と同時に行われる最高裁判所裁判官の国民審査で、「4人の最高裁裁判官に×(バツ)を与える国民運動」を行うことを提案します。副島隆彦 2009.8.10
http://snsi-j.jp/boyakif/diary.cgi?start=1&pass=
(このURLは静的でなさそうなので、いずれ内容が変わってしまうと思われる)

また、時間のある人は以下のサイトを確認されるのがよい。審査対象の判事の経歴や代表的な判決および意見の履歴が整理されていて有用なサイトだ。

忘れられた1票
http://miso.txt-nifty.com/shinsa/

手間をなるべく省きたいなら「忘れられた1票」の中から以下のページだけ読めばいい。

国民審査の×ガイド
http://miso.txt-nifty.com/shinsa/xxx.html

ちなみに自分は以下の裁判官に×をつける予定だ。

櫻井龍子 (御殿場事件に有罪判決を出したため)
竹内行夫 (鈴木宗男事件当時に外務省側で関与のため)
涌井紀夫 (一票の格差を放置する立法の不作為を適法と追認したため)
那須弘平 (佐藤優事件で上告を棄却したため)
竹崎博允 (国策に忠実なヒラメ裁判官であるため)
近藤崇晴 (植草事件で上告を棄却したため)

9人中6人になった。マークをつけない田原、金築、宮川を覚えていった方が簡単だ。
ちなみに国民審査広報では櫻井氏の御殿場事件判決、那須氏の佐藤優事件判決、近藤氏の植草事件判決について記載されていない。いずれも冤罪の疑いが強く、また後の2件は国策で作られた事件である疑いがある。これらは審査のうえで重要な案件であるので広報されてしかるべきだ。
これらが記載されていない理由は、国民審査広報を作るのもまた役人ということなのだろう。信用してはいけない。
posted by naotok at 23:23| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月19日

陰謀論の罠の罠

(この記事は「陰謀論との付き合い方」および「「陰謀論との付き合い方」の補足」の補足記事です)

「陰謀論の罠」という本を読んだ、と言っても、興味のあるトピックについてどのように書かれているかを拾い読みした程度だが。
この本は911の陰謀論を論破するべく2007年4月に出版されたものだ。読んでみると一つ一つ丁寧に論破しているかのように見える。
ただし、残念なことに「陰謀論者」が主張する公式発表の矛盾の中で、核心に触れるものについてはスルーされている。自分がそのように考えたのは、WTCが倒壊した理由、およびペンタゴンに突入した物体に関してだ。

WTCが倒壊した理由について、周辺的なことにはいくつか触れられている。例えば、WTCを発破で破壊するために必要な爆薬量や作業量は膨大すぎて現実的ではないといった主張である。
しかし、WTCの倒壊において核心となるのは、航空機燃料で発生する熱量では鉄骨の強度が低下しないことだ。鉄骨の強度が低下しなくてもノンストップで倒壊するというのであれば、そのプロセスについて説明して欲しかったが、これについては触れられていない。

ペンタゴンに突入した物体については、旅客機が機首を水平にしたまま、地表2メートルくらいの高さで水平飛行をして突入したとされている(高度は収録されている合成写真より推定)。
旅客機は離陸時も着陸時も地表近くでは機首を上げてバランスを取っている。素人考えだが、2mというほぼ地表といえる高度で機首をあげずに地面に接触もせずに水平飛行できるものだろうか。甚だ疑問だ。なお、これはloose changeでも疑問視されていたと思う。
(胴体着陸の姿勢に近いのだと思うが、あれは「着陸」であって、こっちは「水平飛行」だ)


この本は途中で「陰謀論を論破した○×という本(アメリカで出版された陰謀論論破本)は論破しやすい一部の問題だけ論破したと非難されているが、そんなことはない。主要な問題は全て論破している」といった主張をしているくだりがあるが、こういう口先論破の問題がこの本にもあるのは皮肉で格好が悪い。
また、頻繁に日本語の単語の直後に同じ意味の英語が併記されているかなり変わった記法を採用されているが、日本語もしくは和訳能力に自信がないのだろうか。訳としては問題がなかったので自信がないわけじゃないのだと思うが、なぜ奇妙な記法によって信頼性を自ら損なうようなことをしているのか疑問に感じた。

posted by naotok at 23:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月30日

城内実氏のポスター問題

城内みのる氏のポスターが眞鍋かをる氏の写真の無断使用していると、眞鍋氏のブログで告発されたことが話題となっている。
この問題について自分なりの整理をしてみたい。
なお、私の立場としては、この事件まで両者ともにそれなりに高い評価をしていた。
城内氏は自民党にいながらタブーである「年次改革要望書」や竹中氏の密会を問い質し、郵政民営化法案に反対して自民党を離党した愛国政治家であると評価している。
眞鍋氏は多少知的な雰囲気があるような感じと、まあ可愛いかなという印象で、アジるばかりのニュース司会やタレントに比べてマシといったところだった。

【事実】
- 7月29日付の日刊スポーツに「城内氏援軍に眞鍋かをり」という記事が、二人の演説会の告知ポスターの写真入りで掲載された。同記事では眞鍋氏から「心願成就まで禁酒されているそうですが、早く祝杯を挙げられる日が来ることを祈っています」という応援メッセージが届いたこと、またノーギャラであることが報じられている。
http://www.rupan.net/uploader/download/1248861398.jpg
- 同記事のポスターに関し、眞鍋氏が29日に自身のブログで「候補者の方と私が一緒に写っている写真が使われていますが、その方とは全く関係ございません。 」「私は特定の政党や政治家の応援はしていませんし応援コメントも出していません。 」と告発した。
http://manabekawori.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-51ab.html
- これに対し、城内氏も30日に自身のブログで「当方は、ポスター作成に際し、都内在住の知人のご好意で、眞鍋かをり氏所属事務所より、ご本人の写真をお借りして、掲載許可をいただいた上でポスターを作成いたしました。」と釈明した。
http://www.m-kiuchi.com/2009/07/30/oshirase210730/
- 問題のポスターが既に街頭に貼り出されているかどうかは不明。
- 城内氏は衆院静岡7区から出馬予定で、2005年郵政選挙では刺客の片山さつき氏に748票という僅差で破れた。
- 眞鍋氏が所属する事務所は少し前まで「アバンギャルド」だったが、昨年3月に3億3千万の脱税容疑で告発され、「アヴィラ」という会社に統合されたらしい。
- 片山さつき氏は財務省出身。

【事実からの演繹できる事項】
- 仮にも衆議院議員を勤めた者、また持論を貫いて自民党を離党するほどの志を持った政治家が、他人の肖像権を軽んじたとみなすのは無理がある。このことから、城内氏サイドから見れば許諾されたと判断するに足る何かがあったと推定できる。ただし、それが客観的に有効なものであるかどうかは不明である。
- ブログの内容などを見る限り、眞鍋氏は (1)新聞記事を自分で確認して、(2)事務所に事実関係を確認し、(3)ブログに告発記事を投稿したと推定できる。これ自体、間違った手順は踏んではいないと言えるが、大人の対応とは言い難い。芸能人たる眞鍋氏の肖像権は所属事務所が管理するのだから、上記(3)の代わりに事務所を通してクレームを入れるのが大人の対応だろう。新聞記事の当日の15時頃に告発記事が書かれているので、このような対応を取っていないと考えてよいだろう。

【考えうる背景】
- 城内氏は罠にはめられたのではないだろうか。恐らく「都内在住の知人」とは信頼に足る人物と評価しているのだろうし、写真の使用許諾など何らかの書類はあるのだろう。しかし、眞鍋氏および事務所の出方から伺うにそれが有効なものであるとは考えにくい。
- 誰かが眞鍋氏にブログで告発するように仕向けたはずだ。事務所を動かそうとすれば、相手は無所属で落選中の政治家だ、動かないはずはない。ブログで告発すれば城内氏側が炎上することは誰でも容易に想像できる。「特定の政治家を応援することはない」のであれば、他の政治家を利することのないような配慮も必要だ。
- 同じ選挙区で争う片山氏の関与がささやかれている。財務省->国税->アヴィラの連想ゲームである。しかし、これを肯定する証拠は出ないだろう。
- 応援メッセージも否定されているが、城内氏側で捏造したとは考えにくい。中継者である「都内在住の知人」が真実味を持たせるために作文したのではないだろうか。

【二人の評価】
城内氏: 証拠もなくブログで一方的に釈明するとは、初手で誤っていると言わざるを得ない。デリケートな問題なので、城内氏側の証拠類を集めてすぐに記者会見を開くべきだった。その上で事実認識を訴え、さらに「早急にアヴィラ事務所と事実関係を確認し、適切な対応を行う」と述べるべきだった。今からでもこの路線に修正すべきだ。謝罪は不許諾の事実確認が取れてからでいいだろう。
眞鍋氏: 事情は不明だが、間近に選挙を控えた城内氏を意図的に炎上させたと言える。これに関する弁明は不要だが、顛末にただよう政治的な匂いを残念に思う。

続報
posted by naotok at 23:04| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月22日

死刑排除へのロジック構築の試み(ただし失敗)

どうもデミウルゴスの轡銜の方では期待した議論ができそうにありませんので、一方的ですがここで一旦クロージングをしたいと思います。

期待していた議論とはなぜ生命権だけが特別扱いにできるか、ということです。
その他の問題は突き詰めれば運用の問題に過ぎなかったり、主観的な価値観に大きく依存したり、流行がどうのという話であったりして議論に値しないと考えています。しかし、生命権を特別視する合理的な理由があるなら、私自身は死刑撤廃に傾くと予想していて、それを期待してもいました。

突き詰めて考えたことはもちろんあるのですが、どうしても生命権の特別視に至ることができませんでした。おおまかに考察の流れを紹介します。

一般予防の効果でつきつめて考えていくと、江戸時代の「御家断絶」や「打ち首獄門」の方が効果が高いことになります。(学術的にどう位置付けられているかは知りませんが)これらは「個人主義」および「裁判制度の維持および保証」を考えると排除できるでしょう。
簡単に言えば、「個人主義」とは親兄弟子供といえどその行動に完全な制限をかけることはできないので、刑事責任について個人は独立していると見做し、犯罪そのものに関わっていなければ親兄弟子供といえど連帯責任は問わないということです。
「裁判制度の維持および保証」というのは、刑罰があまりに苛酷すぎると裁判を受けて死刑になるよりも自害した方が合理的な状況が発生するため、裁判を受ける権利が実質的に毀損され、該当する事件において裁判制度が形骸化するということです。場合によっては、真実は無罪であっても裁判で苛酷すぎる判決を受ける可能性があるだけで先に自害した方が合理的選択になることもありえます。
しかし、これらの概念では生命権を特別視したり死刑を排除したりできそうにありません。

しかし、議論をこの先に進めて国家の行為として殺人を全面的に認めないという立場を構成しようとすると、深刻な困難が発生します。

まず、外敵の侵入に対して「殺さず」を貫けるかという問題があります。まあ、軍事行為は度外視してもいいかもしれません。

次に凶悪犯罪(空港で機関銃を乱射して人質をとってたてこもる、ハイジャックして原発に突入するなど)への対応を考えます。状況を収束させるためにこれらの犯罪者を殺害する場合、狙撃や撃墜を行うケースでは殺害行為を行うもの自身には生命の危険が及ばないため、通常の正当防衛は適用できないでしょう。
では、正当防衛の範囲を拡大して考えてもいいものでしょうか。社会に対する脅威を排除するためにこれらの凶悪犯を裁判という過程を経ずに殺害することは、正当防衛の延長上にあり国家の行為として認められると。

死刑反対の立場ではこれを認めてしまうことは非常に危険です。死刑による一般予防効果も凶悪犯罪に対する正当防衛の一形式であると見做せてしまうからです。
とはいえ、やはり上記のような凶悪犯罪に対して犯人を「殺さず」の姿勢を貫こうとすれば、より多くの善良な一般市民が犠牲となるでしょう。

やはり、犯罪者を法に定められた形式で殺害することは国家の行為として認めざるを得ないでしょう。となれば、このロジックでは死刑は排除できなかったことになります。

意外と「裁判を受ける権利」の保護の視点から死刑を排除するロジックを生みだせるかもしれませんが、微妙な感じがします。あまり期待できないので、ここではこれ以上の展開は止めておきます。


これまでの議論により、死刑制度を排除する合理的な理由はなく、存置すべき(せざるを得ない)と考えます。

(この記事のコメントは承認後に表示の設定です。
記事の内容としては「構築を試みて失敗した」ということを報告しているだけでしかないので、「こうすれば構築できる」といったような話はここのコメント欄ではなく他のところでしていただいた方がふさわしいでしょう)
posted by naotok at 22:46| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

植草一秀さんを守ろう!

コメントでお知らせいただいた「植草一秀さんを守りたい!「みんなでブログ・デモ行進」」に賛同し、参加します。
植草氏は日本の大事な知性の一人だと思います。

とはいえ、タイトルとかバナーとかトラバ先とかがないと、「デモ行進」って感じがしないな。
コメントでいただいたURLもリンク切れみたいだし。
正しくはたぶんこれ↓
http://www.asyura2.com/09/senkyo67/msg/624.html

植草氏はいつから収監なんだろう?
万一、植草氏まで不審な死を遂げ、しかもまともに捜査されないようなことがあれば、自分の家族も本気で国外脱出を検討しないといけないと思う。
posted by naotok at 00:14| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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